鈴木光司の小説『ループ』を読んでみた

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リング3部作の3作目であり、全ての伏線が回収される作品です。と言っても「それなら何でも“あり”じゃねぇか」と言う結末でもありますが、“リング”“らせん”と読んできた人であれば読了しておくべきでしょう。

3部作の3作目

冒頭でも記述しましたが、リング3部作の3作目でありシリーズのラストを司る作品です。この後に後日談としての“バースデイ”がありますが、リングシリーズとしての結末は『ループ』でしょう。

いきなり困惑?

ループの登場人物であり主人公は『二見馨』と言う人物です。“リング”や“らせん”の登場人物が奇麗さっぱり登場しないので、「本当に続編なのか?」と疑問を持つほどです。しかも、前作までに登場した“呪いのビデオ”も“リングウィルス”も登場しないので事前の知識無く読み始めると困惑することは請け合いです。

もちろん、結末まで読み進めれば全てが繋がることになります。

転移性ヒトガンウィルスとの闘い

ループは、人類と『転移性ヒトガンウィルス』の戦いが主軸になっています。主人公『二見馨』の周りで、次々と転移性ヒトガンウィルスの感染者が登場する中、根治の方法を求めて奮闘していきます。その過程で、真の事実を知ることになります。

映像化できない理由

ループの一番面白いところは、映像化できない話の流れでしょう。リング、らせんと映画やドラマとなって放映されていましたが、ループだけは待てど暮せど映像化はされませんでした。その理由は簡単で、映像化するとその時点でネタバレになってしまうからです。「どうしてネタバレするのか?」を話すことでもネタバレになってしまうので、“リング”“らせん”と読んできた人であれば読了しておくと良いでしょう。

リングはホラー作品では無い

リングシリーズの3部作をすべて読んでみると、リングシリーズは1作目の『リング』からホラー作品では無いことがわかります。人によっては「それなら何でも“あり”じゃねぇか」と思うかもしれませんが、小説なんてそんなもんでしょう。

しかし、「ホラーは苦手」と言っている人でも“リング”さえ耐えて読んでみれば3部作を読み終えた瞬間に恐怖は無くなります。ただし、科学の発展によって現実にも起こるかもしれない別の“怖さ”があるかもしれません。

後日談

リングシリーズは “ループ” をもって一旦は完結となっていますが、後日談を描いた『バースデイ』があります。“バースデイ” はリングシリーズの“外伝”に位置づけられ、3つの短編小説から成り立っています。

1つ目は “らせん”で登場した “高野舞” に起こったことを描いた『空に浮かぶ棺』、2つ目にリングシリーズで語られるよりも前を描いた『レモンハート』(『リング0 バースデイ』として映画化されました)、そして、3つ目にループの後日談を描いた『ハッピー・バースデイ』で構成されています。それぞれは本編を補完する短編になっているので、3つに直接の流れ関係はありません。

“ハッピー・バースデイ” には、仮想世界に戻った “二見馨” と現実世界に残った人々について描かれており、リングシリーズにおける真の完結編となっています。